個人信用スコア事業に新たに名乗りを上げたZUUの思惑:日経クロストレンド
【簡易要約】
- 富裕層向け資産管理を手がけるZUUが、2021年秋に個人信用スコア事業に本格的に参入
- 富裕層向け(資産1億円以上)と、一般消費者向けの2つのスコアを展開
個人信用スコアの1つは、「ウェルス スコア」
- 富裕層向けに、個人資産(金融資産や保有不動産、保有株式)と事業資産の両面を評価してスコア化
- 各種SNSを巡回して当該ユーザーの“人脈”を拾い集めてAI分析なども行う
- 無担保融資、収益拡大の機会、ビジネスマッチングなど
一般大衆を対象にした「個人信用スコア」
- 金融取引データやECなどでの購買データ、属性などの個人データを分析して、独自の信用スコアを算出
- J.Scoreのほか、LINEグループ(LINE Score)やNTTドコモ(ドコモスコアリング)などが既に参入
- J.ScoreやLINEは、自社ユーザーにスコアを付与し、外部企業に販売して収益を得るビジネスモデル
- ZUUは、ユーザーを抱える外部企業にZUUのプラットフォームを提供(システムを“外販”収益モデル)
- 具体的には地銀、保険会社、証券会社、FinTech企業、非金融の事業会社など
- 将来は情報銀行への参入も検討
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色々なサービスでの行動履歴が、その人の信用として蓄積されていく評価経済社会。
中国では既に実装されていますが、日本でもより本格的に進んでいきそうです。
先日のロイヤリティマーケティング社のペルソナ分析の記事ではユーザーの行動からペルソナ分析~マーケティング支援につなげる施策でしたが、ZUU社の「個人信用スコア」などをLM社が導入すれば、個人の信用を可視化した上でキャンペーンポイントなども個人毎にカスタマイズしてマーケティング支援が行えるようになります。
つまり、資産や所得が高く優良企業に努めている人ほど、より有利な条件でオファーを受けやすくなる動きが加速します。
今までは富裕層向けには、有利な条件でのオファーは行われてきましたが、それが一般の人に対してもより明確に行われるようになりそうです。
国レベルでは個人の情報管理は進んでいませんが、民間レベルではどこかのタイミングで急速に進みそうで、日頃の行い振る舞いには気をつけたいですね。