Tポイント・Vポイント統合へ CCCと三井住友が協議: 日本経済新聞
【簡易要約】
最大規模のポイント経済圏誕生か?
- カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と三井住友フィナンシャルグループ(FG)が、共通ポイントの「Tポイント」と三井住友カードなどの「Vポイント」を統合する方向で協議
- 実現すれば、会員数は単純合算で延べ約1億2000万人と最大規模
- Tポイントは決済に強い三井住友と組んで巻き返しを図る
会員数内訳
- CCCが運営するTポイントの会員数は約7000万人
- 国内カード最大手の三井住友カードは会員が約5200万人
- ポイント経済圏は決済との融合が普及のカギ
- 「楽天ポイント」やNTTドコモの「dポイント」はQRコード決済などで利便性を高めてきた
- 会員数は9000万~1億人程度
今後の課題
- ポイントサービスでは「auペイ」が2020年に共通ポイントの「Ponta(ポンタ)ポイント」と統合した事例がある
- 三井住友では提携するSBI証券で22年5月からVポイントを投資に使える
- グループや提携先での浸透を通じて勢力圏の拡大を図っている
- 金融以外の領域では広がりに欠け、知名度の向上が大きな課題
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統合協議への片りんは、いくつかありました。
「人気は『Tポイント』(約72%)、ロイヤル会員率が高いのは『楽天スーパーポイント』(約39%)」
Tポイントは、現在も強烈な人気を誇る共通ポイントでした。
そして、今年の2月には以下の記事で紹介した、「Tポイントを普段使い」して、「Vポイントを利用する」と、投信マイレージと合わせ「SBI証券バンザイ!」となるスキームも存在しています。
人気のあるTポイントと、実力派の三井住友カードがSBI証券を通して出会い、お互いの魅力を高め合った結果が今回の統合協議のようです。
ただし、趨勢を見てみると、ロボ太の感覚ともマッチするのは以下の調査結果です。
「1位は楽天カード(44%)、2位はPayPay(40%)、3位は交通系ICカード(34%)」
「QRコード決済(57%)、クレカ(77%)」
若い人が多い調査結果では、圧倒的に楽天やPayPayが有力です。
しかし30代以上になると、三井住友カードやTポイントの利用率は高まりそうです。
金融機関からすると、ちょうど資産運用できるだけの自己資金を獲得できる年代ですが、もう少し先を考えると若い人へのアプローチに少し不安はあります。
ただし、住信SBIネット銀行が三井住友信託銀行から出資を受けている企業でもあるため、この結びつきは当然と言えば当然の結果とも言えます。
近年、楽天経済圏で改悪が目立っていたため、盛り返しを見せたSBI証券。
しかし、本日の紹介記事にもあった通り、「QRコード決済と繋がること」の他にも、携帯事業会社との繋がりや、ECプラットフォームと繋がりが加わると、ポイント経済圏として魅力を高められます。
現時点では、ソフトバンクと強力なパートナーシップを結べていないため、このままだと大きなユーザー群は獲得できたとしても、楽天やAUなどにも流れて囲い込みをするには至らない状況です。
よくよく考えると、ドコモと楽天は囲い込む方針ですがAUやソフトバンクは結果的に囲い込まない方針ですし、新規連合の「MoneyCanvas」なども、利便性は高めてもどちらかというと囲い込まない方針です。
そして、どちらがうまくいっているという風でもない点が面白いです。
楽天は携帯電話事業がもっと上手くいっていれば、改悪の必要もなかったのでしょうけど、携帯会社と繋がるには国の後押しもあり自社で行うが都合がよかったけれど、裏目に出た感じです。
とりとめもなく書いてしまいましたが、今回の統合は規模のインパクトはありますが、そもそも中高年のため、何か目新しい動きがあるとも思えないため、話題性や今後の一大勢力になるなどの脅威は感じられない状況です。
それは三井住友側も感じているでしょうから、どのような施策を打ち出してくるかを楽しみにしたいです。
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