ついに「日本が独り勝ちする時代」がやってきた | 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
【簡易要約】
日本の時代突入
- 世間では「日本経済は終わった」「この世の終わりだ」といった雰囲気だが逆
- ついに「日本がひとり勝ちするとき」がやってきた
世界の現状
- 世界はいまインフレが大変なことになり、欧米を中心に中央銀行が政策金利を急激に引き上げている
- その結果、株式バブルが崩壊し株価が暴落している
- 実体経済は、この金利引き上げで急速に冷え込んでいる
- インフレは収まる気配がないから、スタグフレーション(経済が停滞する中での物価高)が確実になって世界経済は、「長期停滞」局面に入りつつある
日本はひとり負けか?
- 「日本ひとり負け」ではない
- 世界で唯一と断言できるほど、インフレが起きていない
- 企業物価は大幅に上昇しているが、英国の年率10%、アメリカの8%とは次元が違う2%程度
世界と比べ低い給与水準
- 「欧米は物価が上がっても賃金が上げられる経済、日本は賃金が上げられないから最悪だ」というのも間違い
- 賃金が上がらないからこそ経済の過熱を抑えられている
- 非常に安定して穏やかな景気拡大を続け、マクロ経済として良好な状態を維持
日本を騒がせている円安
- 「異次元金融緩和」を、「普通の金融緩和」にすれば、直ちに解消する
- 「連続指値オペ」とイールドカーブコントロール(10年物の金利をゼロ程度に抑え込むことをターゲットとする)をやめれば異常な円安は直ちに解消する
真の日本経済の問題は低成長
- 低成長は確かに日本経済の弱点
- しかし、日本の有識者や世間の悪いところは、世界で一番のものと比較して「日本が劣る」と騒ぎたてること
- 日本経済の特徴は、抜群の安定性
今後の世界は「膨張しない時代」
- 第2次世界大戦後、世界はずっとバブルだった
- そのバブルが膨張と破裂を繰り返し、「世界量的緩和バブル」が弾けつつあったところにコロナバブルが起きた
- 今後は、長期停滞、膨張しない経済、膨張しない時代が始まる
- 「膨張しない時代」では、日本経済と日本社会の安定性、効率性という強みが発揮される
日本の真骨頂
- 現在のイノベーションの大半は、「麻薬」を生み出している企業
- 中毒になりやすい、嗜好を刺激するもので、この時代は終わりつつある
- 「麻薬」を作りすぎて、必需品の生産に手が回らなくなったから
- しかし、必需品の大半は目新しくないから、今までとほとんど同じ値段でしか売れない
- 必需品でよりよいものを作ろうと改善するしかない
- 日本企業は、こうした点は得意(改善と効率化)で真骨頂
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藤巻健史氏の指摘する「利上げしたら借金が払えなくなってデフォルトするしかなくなる」の部分についてコメントはありませんでしたが、それ以外は非常に納得いく内容でした。
そして、おそらく日本がデフォルトしたとしても、慶應義塾大学大学院准教授・小幡績氏の述べている内容は実現可能です。
世界が麻薬に頼らないとしたら、日本の地道な改善が活かされます。
またITサービスでは欧米に遅れをとったままの状況で、同サービスを国内向けにアレンジして展開するだけで十分です。
逆に製造業という日本の強みも活かして、円安で安くなった日本製品を世界へ再び輸出できるとなれば、多くの人たちは自分たちの気質や価値観にあった働き方ができるようになるのではないでしょうか?
これもやはり、岸田首相の発言する「新しい資本主義」かどうかは定かではありませんが、小幡氏の言葉で説明するなら「持続目的経済」"eternal economy"と呼ぶそうです。
ディベートやブランディングなど、形のないもので勝負するのが苦手な日本においては、苦手を克服することも大切ですが、世界に対して有利な部分で戦うほうが性に合っています。
その意味で、今回の製造回帰は、日本における原点回帰となることを期待しています。
アイリスオーヤマの生産工場移転も話題になっていましたが、この流れは必然であり、共感する人は多いのではないでしょうか?
アイリスオーヤマ 約50種類の製品生産を中国から国内へ|NHK 宮城のニュース
原油については色々問題ありますが、電気や水道については国内でまかない、食品や製品についても、いいものを長く使えば事足りるはずです。
「麻薬」を作る競争から脱して、本来の美徳に立ち返れれば、より多くの人たちが幸せな生活を送れるようになると信じています。
もちろん、稼ぎまくることは「悪」ではありません。
ただし、中毒性のあるもので人間の本能を利用した抗いずらいやり口で商売することはあるべき姿とは思えません。
ハードワークで稼ぐか、お金に働いてもらい資産を殖やしていくなどして、それぞれに得意を活かした生存戦略があるはずです。
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