CNN.co.jp : 米国の家計債務、15兆ドル近くに 過去最高の水準 - (1/2)
【簡易要約】
- 米国の家計債務がかつてない規模
- 増加額は2007年以降で最も大きく、増加率も過去7年半で最大
- 新型コロナウイルスの流行開始前の19年末と比べると、8120億ドル増
- 一番の増加要因は住宅ローン
- 住宅ローンの支払い猶予を受ける借り手が200万人
- 猶予のプログラムが終われば経済的に困窮する
- 新型コロナ対策の保護措置終了は、経済復興における公共政策の最大の問題点
- これまでは連邦プログラムなどでローンの滞納が抑えられ低い水準だった
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家計債務が2007年以降、過去最高水準とのこと。
テーパリングに際し、FRBが注視している失業率とインフレ率の2点。
今まで継続して量的緩和政策を行なってきたのは、コロナショックによって失われた雇用を回復させるためでした。
しかし、お金を大量に投入することでインフレ率が徐々に増加し、当初の目標2%を大幅に超える事態です。
それでも雇用回復が最優先のため、際どい調整の中、米経済復興を目指しています。
今回の家計債務水準についても同様で、連邦プログラムを早期に終了してしまうと経済弱者たちの生活がたちまち立ち行かなくなって破綻し、これまでの苦労が水の泡となってしまいます。
アフガンの件でも、約20年かけて自立支援を行なってきましたが、タリバン政権に崩されるのは一瞬です。撤退するタイミングがほんの少し早かったのではないでしょうか。
この僅かな差が命取りという状態で、見事な手綱コントロールをしているFRB。
今週末の雇用統計は、いまのスケジュールが想定通り進んでいるかを確認する意味で、とても重要な局面にあります。
その意味では、月末安のアノマリー以後、水曜日・木曜日も低調なまま雇用統計を迎えそうです。
もしかしたら、今年で一番ハラハラする局面かもしれません。