10年前に調べたことですが、米国の先人がどうやって稼いできたのか、株式相場の上昇下落に関係なく稼ぐ人たちがいるらしい、ということで、リーマンショック後に本読んで勉強しました。NY逆張りトレードはあえていうならブラック・ボックス・モデルかな。
1969年
コンバーチブル・ヘッジ・アソシエイツ設立(エド・ソープ)。デルタヘッジの登場。
※エド・ソープ。1932年生、UCLAで物理学を専攻、MITで数学講師。割高なワラントをショートし、現物買いでヘッジ。のちに、インデックス・アービトラージ、スタットアーブを導入。SP500の上昇・下落に関係なく、年率10~20%のリターンを投資家に提供。
1970年
ユージン・ファーマが「効率的市場仮説」を提唱。(2013年ノーベル経済学賞受賞)
1982年
CMEにてSP500先物取引開始。インデックス・アービトラージ登場。
1983年
モルガン・スタンレーがスタット・アーブを開始。
1987年
ブラック・マンデー(10月19日、DJIAが一日で23%下落。ソープは100万ドルの利益)
1988年
D・E・ショウ設立(デビット・ショウ)・・・MSでスタット・アーブ学び、独立。
ルネッサンス・テクノロジ設立(ジム・シモンズ)・・・ブラック・ボックス・モデルで年40%リターン継続。
1990年
シタデル・インベストメント設立(ケン・グリフィン)・・・ハーバード卒、ソープの後継者
ヘッジファンド業界の運用資産が390億ドルに。(3.9兆円)
1991年
ピーター・ミューラーがBARAからMSに転職し社内ヘッジファンド(PDT)設立
1992年
クリフ・アスネスがGS入社、社内ヘッジファンド設立(28歳、バリュー株効果のシカゴ大学ファーマに師事、本人の卒論はモメンタム効果、のちにGS退職し、AQRを設立・・・マルチ・ファクター・モデル)
1998年
LTCM破綻(1997年ノーベル経済学賞受賞のマイロン・ショールズ、ロバート・マートンが参加。)
2000年
ヘッジファンド業界の運用資産が4900億ドルに。(49兆円)
2007年
ヘッジファンド業界の運用資産が2兆ドルに。(200兆円)
2008年
サブプライム危機、リーマンショック、多くのヘッジファンドが解散。
2009年~
D・Eショウ、ルネッサンス、シタデル、AQRは存続。
参考図書
2009/ブラック・スワン(上・下)/ナシーブ・ニコラス・タレブ
2009/アニマル・スピリット/ロバート・J・シラー
2009/みんなの意見は案外正しい/ジェームズ・スロウィッキー
2010/ザ・クオンツ/スコット・パタースン
2010/リーマンショック・コンフィデンシャル(上・下)/アンドリュー・ロス・ソーキン
2011/ウォール街のランダム・ウォーカー/バートン・マルキール
2013/ウォール街の物理学者/ジェイムズ・オーウェン・ウェザーオール
2013/シグナル&ノイズ/ネイト・シルバー