LINE証券空前の赤字 証券ベンチャー苦悩続く: 日本経済新聞
【簡易要約】
- ベンチャー企業への出資者から見ると、足元でどこまでの赤字を許容するかは、一種の先行投資
- これまで証券ベンチャーが決算で計上した赤字の最高額は、SBIネオモバイル証券が2020年3月期に出した44億円
- LINE証券が21年3月期に計上した赤字は、これをはるかに上回る153億円
各社の状況
- ウェルスナビは事業として自立のメドが立ったことから念願の株式の公開
- ビジネス自体はまだまだ採算割れ
- ライバルのお金のデザインは、顧客接点の事業をSMBC日興証券に譲渡
- 証券会社ではなく、資産運用のノウハウを提供する「黒子役」になるようだ
- FOLIOやスマートプラスも、黒子役のビジネスと思われる
累積赤字で異彩を放つLINE証券
- LINE証券のストーリーはちょっと異なる
- 18年6月に野村ホールディングスとの共同出資でLINE証券
- 何としても若年層の顧客をひき付けたいようだ
- 400億円もの累積赤字を許容
その他、参考Twitter
投資顧問業協会統計資料より最新のロボアド口座数・預かり資産データです。2021年3月末基準になります
— Jin Nakamura/お金の健康診断_400F (@JinNakamura400F) 2021年7月2日
一人当たりの預かり資産なども出してみました。これによってターゲットセグメントのこととかが見えてきますね
あと、新規参入組なども出てきており、今度どうなるか楽しみですね〜 pic.twitter.com/vA7bMsrVJ9
Fintechはマネタイズが難しそうなので、今回のFOLIOのように大手が再編していく感じになりそう。 pic.twitter.com/ZrBZTHPWTN
— もやし (@w_coast_0330) 2021年8月30日
SBI、新興証券のFOLIO買収へ 資産運用強化: 日本経済新聞
【簡易要約】
- SBIホールディングスは、新興インターネット証券のFOLIOホールディングスを買収する方針
- 買収総額は70億~80億円程度
SBI証券、「Pontaポイント」を11月より導入 - ITmedia ビジネスオンライン
【簡易要約】
- SBI証券は2021年11月から共通ポイントサービス「Ponta」を導入
- 投資信託の買付代金にPontaポイントを使える「Pontaポイント投資」が可能
- 「Tポイント」「Pontaポイント」からの選択が可能
- 利用するポイントはいつでも変更ができる
- 共通ポイントを投資に使えるマルチポイントサービスは、国内主要証券では初
資産形成管理ツール「MINKABU ASSET PLANNER」サービス開始のお知らせ|ミンカブ
【簡易要約】
- 資産形成管理ツール「MINKABU ASSET PLANNER」(以下「アセプラ」)のサービス開始
- 資産形成情報メディア「MINKABU」の初のサブスクリプション型モデル(月額990円(税込))
「アセプラ」5つの機能
・アグリゲーター:口座一括管理機能
・AIアドバイザー:運用資産最適化サジェスト機能
・コンシェルジュ:資産形成状況レポート機能
・マガジン:資産形成トレンド情報
・ペルソナチャート:ベンチマークとの比較機能(2022年提供予定)
- 証券会社や「Moneytree」のログインIDを連携でき、銀行の口座情報や電子マネー等の資産情報とも連携可能
SBI特典
SBI証券口座のみを連携される場合は下記無料版機能を提供
・口座一括管理機能(アグリゲーター)でのSBI証券への口座連携
・資産形成状況レポート(コンシェルジュ)での簡易版レポート
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8月はお休みが多く、また夏休みを取ることからビジネスは閑散期となります。
通常業務にも少し余裕が生まれますが、成長を目指す企業にとって8月は、時間的な余裕を活かした新規ビジネスの種蒔き時期でもあります。
この夏、一番動きが目立ったのはSBI証券ではないでしょうか?
FOLIO買収検討、Pontaポイント導入を発表、と数は少ないですが、破壊力あるリリースでした。
SBI証券は、証券口座開設数で楽天に猛追撃を食らっている状態。
ユーザーの利便性(メリット)をわかりやすく提示しないと、新規ユーザーを楽天にごっそり持っていかれかねない状況で、緊張感がヒシヒシ伝わります。
元々、ウェルスナビ社とも協業していますし、Tポイントも利用できる状態でありながらのPontaポイント導入は、共通ポイントのユーザー囲い込み施策としてかなり強力な一手です。
逆に、楽天ポイントやDポイントは独自路線を貫くと思われるため、共通ポイント主要4社のうちの2社の取り扱いは、ユーザーにとって大きな意味を持ちます。
そこへ来てのFOLIO買収検討。
ロボアド業界はウェルスナビ社の一人勝ち状態で、他の企業は中々苦戦していました。
ワンタップバイ社やフォリオ社のように裏方の仕組み作りに回るのは当然の流れと言えそうです。
結局、携帯会社と証券会社、キャッシュレス決済会社の派閥4つに収斂しそうです。
また、ミンカブ社のサブスクサービスでも、リリースの下にSBI限定特典があり、ミンカブ社も取り込もうとする勢いです。
今の所、中立?のマネーフォワード社は、susten社への出資や三菱UFJ銀行との合弁会社設立などの動きを見せていますが、その動き次第ではもうひと波乱あるかもしれません。
ユーザーの利便性争いが激化することは喜ばしい反面、いろいろな情報を取りこぼしていたり、下手にまたがってしまっていると不本意な分散は手数料が発生してしまうため注意が必要です。
また、ほとんどの内製で済ませてきた楽天は、UI/UXの店では強みがありそうです。しかし、携帯事業は苦しそうで踏ん張り所ともいえます。