Gunosy、上期は売上・利益共に計画を上回る着地 投資先sliceがユニコーンに
【「投資」箇所要約】
ハイライト
- slice以外にも累計40億円程度の出資
- かなり堅調な成長
- sliceは、Gunosy社の投資先で初めてのユニコーン企業
世界のユニコーン企業状況
- 全世界にユニコーン企業は約830社(19年491社、17年269社)
- フィンテック領域が一番多くて全体の19パーセントほど(162社)
- 2位はIT領域(139社)で、3位は商取引領域(88社)
- フィンテック領域ユニコーン企業は、上場時の時価総額でさらに巨大になる傾向
- Nubankは約5.7兆円(ニューヨーク証券取引所)、Affirmは約2.5兆円(NASDAQ)
インド市場
- インド国内では現在ユニコーン企業が68社
- 30社は2021年にユニコーン達成
- 国別のユニコーン企業ランキングでは、アメリカ、中国に次ぐ3位
sliceの市場
- インドのクレジットカード状況は、総人口が約13.8億人に対し、約4.9%の発行
- ほとんどの人がクレジットカードを保有できていない=成長機会が大きく存在
- 海外では、基本的に持つのはクレジットカード(与信)ではなくてデビットカード(銀行引落)
- しかし、sliceは信用の低い若者へクレジットを提供
- インドの人口分布はピラミッド型
- 60代以上10%、40-59歳22%、20-39歳33%、0-19歳35%
- 20-39歳から高い支持を獲得
- マーケット規模は約9.4億人(13.8億×68%)
sliceへの現状
- 非連続的な成長牽引を期待
- 企業価値として約1,000億円超
- 持分比率17パーセント以上
- 既存の投資額は20億円以上で、最大予定額として合計30億円超を投資
- 今後は取締役等の派遣、経営への関与を予定
※現経営陣の話題は控えめ
slice、直近の動向
- 世界でも有名なベンチャーキャピタルTiger Global、Insight Partners 2社から調達
- 複数の有名なユニコーン企業に投資しているベンチャーキャピタルから評価
- 「ユニコーンを超えるポテンシャル」
sliceのKPIと今後
- AUM(貸出残高)※数値非公開、月間カード発行枚数(約20万枚/月間)、登録ユーザー数(累計?500万人)
- sliceの強みは、これまでに6年間蓄積した与信システム
- 中長期では、クレジットカード市場のリーダー
- 長期では、個人の金融体験を一新させる企業への成長を期待
Gunosy社への影響
- 議決権比率は、「持分法に関する会計基準」に定める15-20%の範囲
- 役員派遣の完了等、sliceに重要な影響を与えるタイミングで持分法の適⽤を開始する⽅針(連結決算)
- 2022年5月期中に持分法の適用が開始される想定
- 短中期的には、持分法適用に係る損益が赤字で計上されることも想定(赤字を許容し、成長を促進)
Gunosy社の投資ガイドライン
- 投資予算の枠組は、純投資メイン
- 今期含めて3年で約15億円をマックス
- 投資先は、基本的には未上場の企業をメイン
- 1社あたりの投資額は、2億円を上限(例外あり)
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昨日に引き続き、インド投資についてGunosy社の状況を探っているロボ太です。
簡潔にまとめますと、Gunosy社の投資額は最終20億~30億を予定(22/4/14時点)。
slice社の時価総額は、1000億円超(ユニコーン)。
上場時には10-20倍も期待できる。(Gunosy社の持ち分は200億以上に?)
Gunosy社の24年5月期は、売上高106億円、売上純利益46.9億円の計画。
いわゆる、捕らぬ狸の皮算用ではありますが、sliceの成長機会の余地が多分にあること、Gunosy社へのインパクトもかなり大きいです。
Gunosy社の本業はさておき、株式を持ってるだけで、slice社の成長を享受することが可能で、特に額面のインパクトが大きいことからも、株価への影響は期待できます。
もちろん、slice側の成長速度やGunosy社の成長率、上場タイミング、カントリーリスクなど考慮する点は多々ありますが、株価的にはまだ成長を織り込みきってはいない状況で、リスクを前に様子見してると捉えてます。
slice社への個別銘柄投資については、Nubank[NU]やタタ自動車[TATAMOTORS]のように米国上場すれば、上場後にセカンダリー投資する選択肢があります。
直近のNubank[NU]は、時価総額は大きいですが株価的にはイマイチですが、この経済環境もあり、大きく問題視されてないようですし、株価成長はインド同様期待できるでしょう。
そのため、上場を待つのも1つです。
もしくは、Gunosy社[6047]へ投資する場合ですが、本業の影響や他の投資状況など含め勘案する必要があります。
しかし、先ほどお伝えした通り、株価を見ても1か月でざっくり2倍になってますが、まだ様子見と言った状況でしょうか。
Gunosy社への投資が魅力的なポイントとしては、①slice社の成長の可能性が高いこと、②短期での成果を追わない長期投資の心構えでいればプラスになりそうな(株価の長期的右肩上がりが期待できる)こと、です。
具体的には、セルインメイのタイミングで米国株が大きく売られれば、業績の良し悪しとは別に株価が下がることが予想されます。
(蛇足ですが、市場区分が「プライム市場」で驚きました。)
5月~8月にかけての下落は1つの買い場と捉えられます。
また、22年5月から持分法の適用開始予定とのことですが、slice社が成長過程で赤字を出した際に、Gunosy社の決算に赤字が記載されることになります。
赤字が記載されたら、おっちょこちょいな投資家や待ちきれない投資家などが個々人の事情で売ることで下落する可能性があります。
つまり、エントリーとしては22年5月~10月末ぐらいまでに下落を拾い、その後は成長過程の赤字タイミングで下がることがあれば追加購入が妥当でしょうか。
もちろん、slice社の成長率継続を決算で確認してから購入でも良いです。
逆に利確・損切りタイミングも、売上成長率が目安になりそうです。
あと一番のリスクは、現在のロシアのウクライナ侵攻で、米国とインドが反目し合う関係になり、米国への上場が遠ざかることでしょうか。
とまあ、ざっくりとした投資アイデアではありますが、それでも色々勘案しながら投資をしなければなりません。
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