東証再編とTOPIX見直しに関する留意すべき予定 2022年01月28日 | 大和総研 | 神尾 篤史
【簡易要約】
- 上場企業は東京証券取引所の市場再編に伴う市場選択を終えた
- 今後は、上場維持基準の適合状況の判定に注目
- 判定は4月決算企業から開始、全上場企業について毎年実施
- 判定時期は企業の事業年度末日や上場維持基準の項目により変わる
- 2022年10月に迫ったTOPIX見直しの第2回判定は、流通株式時価総額100億円以上が基準
- 3月末決算企業であれば、2022年3月末の流通株式数に、2022年1~3月の日々の最終株価の平均値を乗じて算出された金額で判定
- 第2回判定で100億円未満であると、TOPIXに組み込む際のウエイトを徐々に低減させていく銘柄となることが決定する
- 企業は新たに上場する市場の上場維持基準を熟知しておく必要がある
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先日、逆張りの女王の逆を行く投資アイデアで、多額の資金獲得に成功したタルト氏の記事を出しました。
なにか投資アイデアはないものかと思案したところ、東証再編が未知のイベントで市場の歪みが発生しやすいのではないかと思ってたところに、今回の大和総研の記事でした。
単純に考えると、それぞれの上場維持基準と決算月が判っていれば、直近の流通状況から、「TOPIXのウエイト落ち企業」を予測できるんじゃないか?という単純なものです。
もしくは、それに対して、企業は上場維持をしたいが為に株価操作を行ってくるのでしょうか?
この辺の攻防が見どころです。
プライム市場に上場する企業のプライドと、それに群がる様々な市場関係者の思惑。
市場関係者は、売りで参加するのか、買いで参加するのか、対象企業によっても当然判断は変わってきそうですし、動きがあれば面白いです。
スケジュールとしては、
①適合状況の判定があり、②4月以降の決算企業など維持基準企業の審査でしょうか。
それに加え、③2022年10月のTOPIX見直しの第2回判定以降のスケジュール。
まずは、「流通株式時価総額」が100億円を割そうな企業の動向に注目です。