【簡易要約】
- 7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比94万3000人増加した。前月の93万8000人に続く伸び
- 米経済が力強い勢いを保ったまま下半期に入った
- テーパリング発表は次回の雇用統計後
- デルタ変異株の動向注視
- 雇用堅調でインフレリスク増大する可能性
デルタ株、FRBのテーパリング計画に影響も=ミネアポリス連銀総裁 | ロイター
【簡易要約】
- デルタ変異株の感染拡大によって労働市場の回復が遅れれば、量的緩和の縮小(テーパリング)計画に影響が生じる
- 1カ月前、トンネルの先に光が見え、正常化が可能だと慎重ながら楽観視
- 現在、デルタ変異株が原因で、先行きは不透明感が強い
- インフレ(物価上昇)には歯止めがかかる見通し
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「【市況ニュース】雇用統計前の確認事項」では、2カ月で160-200万人が基準ラインと紹介しましたが、今回で94.3万人達成しました。
とても力強い数字ではありますが、デルタ変異株の猛威の影響は加味されていないと考えられますので、8月の雇用統計が仮に66万人で160万人をギリギリ突破したとしても、それでは雇用回復とは言えず、テーパリングは持ち越しとなる可能性があります。
日本でもそうですが、世界的にもいつになったら収まるのか、しびれを切らしている状態ですから、感染拡大が益々拡がっていく悪循環となっています。
米国は、8月中には集団免疫獲得なるか、といった状況ですが、デルタ変異株の影響で、ワクチン接種3巡目がスタートとなると、再びロックダウンにもなりかねません。
金融緩和を続けてもらえば、株価的には好調維持ですが、それは短期の話です。
長期でみたら、インフレ懸念は益々増大するし、傷んだ経済がようやく回復したのに、またやり直しも心理的ダメージはとても大きいです。
8月の感染状況は、かなり重要な局面と言えるでしょう。